「西山元忠」展、

先回の「松本泉」展に引き続き、又、若い世代のアーチスト「西山元忠」展が5 月21日から6月5日まで開催されている。展示作品8点。｛ファイアーバード、珍 しい鳥、ベットでの朝食、民話の狐、鳥のお化け、町の中のトンガリねずみ、授 業、魚の歌｝と題名でもいろいろ想像できる様に、彼自身の想像の世界が展開さ れている。仏美術評論家、ソダノ氏は「マックス　エルンストは｛詩的要素とい うものは、全ての範囲の中で、自覚しながら探検する方法である。｝と書いてい るが、夢や無意識の中への探検は、容易なことではない。西山元忠は、この試み を行っている。変形されたオブジェ、会見する顔、動きのある形態、色彩が夢想 的でうっとりした世界の中に、西山の発見が織り込まれている。一輪の花が咲き 、そして現実が変形し、シューレアリズムの夢の中の様に「そして、蝶たちが歌 い始める。」という記憶の中で、色彩は炸裂する。しかし、この事は、自動的に 文章を読む様な感覚の様な、無意識の絵画ではない。これはベンジャミン　ペレ ーが言う｛転換なしには傑作は生れない。｝という様な、作品の全ての部分は、 構成され、意識された夢が溢れている。」と語っている。先回の「松本泉」展が 好評であっただけに、オープニングの来訪者を心配していたが、この心配をよそ に、大勢の方が来訪された。「ミロ、クレーなどを思い起こすものがあるが、彼 の絵画の強みは｛新鮮さ、フレッシュさ｝であり、市場美術に侵食されていない 心地よさ」という表現が多かった。西山氏は法学部出身、卒業後、絵画をはじめ られ、フラワーショップに働きながら、続けられている。彼とブーケは何と合っ ているのだろう。今回、恋人のミホさんと来仏、個展滞在期間中、美術館の他に 、花盛りのモネの家、パリの花屋を訪ねる予定である。

(texte en japonais)

Mototada NISHIYAMA

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